希望という名のきみへ
白夜
その声に一番最初に反応したのは、大地だった。
「ハクっ!」
ぐったりとした身体を起こし、その名を呼んだ。
「ダイチか?」
大人がやっと一人這いながら進める狭い洞窟の中。
小さな大地はいとも簡単に、その声の元へと進んでいった。
「他には誰がいるんだ?」
「えっと……、ミクとハナとウミと……」
二人の交わす声が聞こえた。
「ミク?」
「うん、ハクと同じ地球人だよ」
「うぅ……」
白夜は大地の説明を聞くと、小さく唸った。