希望という名のきみへ
進入
子供たちを洞窟に残し、白夜とわたしは滝の裏の洞穴へと降りていった。
来た時には気づかなかったが、石の階段のその奥に小さな穴があった。
白夜はそこから色々な物を取り出した。
金属製のホーガン、レーザーガン、ワイヤーロープ、その他様々なハイテク機器の数々。
どれもここでは手に入らない物ばかりだ。
「これは?!」
わたしは感嘆の声をあげながら、その様子に見入っていた。
「これは第一ミテラと地球人の遺跡から持ち出したものだ。
一部は俺が自分で組み立てた物もある。
いつか必ず役に立つ時がくると思って準備していたのだ」
「ミテラの目的はわたしの抹殺なのか?」
「だろうな。それ以外に考えられない。
もし仮に、お前の救出が目的なら、無差別に攻撃をしかけたりはしないだろう」
白夜はそう話しながらも、手元でレーダーらしきものを組み立てていた。
小さなアンテナを立て、スイッチを入れる。
旧式の液晶画面に、小さな点が4つ映し出された。
「他のミテラの位置に変化はないようだ。
もし、他の奴らが攻撃に加わってきたら防ぎようがない」