神は あたしを許さない。






「ここ、どこ?」




華陽の腕から解放されたあたしは




自分で車の外に出て、辺りを見回す。








ザザーン―――――――・・・








あ、波の音。







「どこか分かった?」









「うん。海だよね?」









「あぁ。何でか分かるか?」








「・・・分かんない」







「その内、分かるよきっと」












いつも冷たい声で話す華陽だけど








今の声は、少し暖かかった。









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