恋愛パラドックス
「直接、話したいことがあって…」
「電話じゃ言えない事なの?」
「う゛ーん。そーゆーわけじゃないんだけどね、何て言うか……」
まさかの、まさか。
美音の方からから焦らしてくるとは。
何でかソレに、あるはずのない答えを無駄に期待してしまう…オレ。
ってんだから
―恋は恐ろしい。
「だから何なんだよ?気になるから今言えよ!」
美音の焦らしに、単純に煽られるオレ。
だけど……
「えー?なんで怒るのー?…あ。もしかして今日用事あって会えないとか?」
「…そんなワケ…あるかよ…」
例え用事なんかあったって、オレは絶対に美音を優先しちゃうっつーくらい好きなのに
―…ガッカリ。
想うように上手く感情は伝わらないから
恋はヤッパリ恐ろしい。
*