血まみれワンピース
血まみれワンピース
たった今恋人に刺されました。
凶器は包丁。痛い、死ぬ程痛い。あ、まだ死んでないよ。て言うか死にたくない。
刺された理由は何と浮気。いや私浮気してませんからね。恋人の勘違い。言ったじゃない、あれは弟だって。近親相姦何てごめんだから。
それなのに勝手に勘違いして刺して、最低。…うわー血が止まんないよ。どうしよう。救急車呼んだ方が良いのか?
「何してるの?」
「きゅ…きゅ、しゃ…!」
ちょっとちょっと、何で電話線抜くんだよ。電話出来ないじゃないの。
「なんで、っ」
「なんでって…やっぱり馬鹿だな」
こいつさては警察に捕まりたくないんだな。残念ながら携帯は手の届かない距離。取りに行ける程体は動かない。
「さいってー」
私がそう言うと彼は驚いた表情をした。そして
「もう良いよ」
悲しそうに、でも何時もみたいに優しく言った後、私の首を切った。
彼から貰ったワンピースは血で真っ赤になっていた。