アタシの恋物語
寂しい…



アタシはずっと1人だった。



今更寂しくなんてないよ。



「別に、そんな事ないよ♪」



アタシは笑顔で答えた。



「ほら、無理して笑ってる。俺でよければ話し聞くけど?」



やっぱり優しいじゃん。



「別に悩みもないし、アタシは昔からこういう人間だよ。」



春輝は少し困った顔をしてアタシを見る。



そんな顔しないで。



「春輝は悩みとかないの?アタシでよければ話し聞くけど?」



アタシは春輝の真似をしてみた。



「俺も特にねぇな。」



少し寂しそうに言う春輝。



その時、店にお客さんが来た。



「いらっしゃい。」

「春君久しぶり♪」

「おぅ、里奈ちゃんじゃん。座りなよ。」



そうだよね。



アタシはお客さん。



ただの客。



やっぱり恋なんてしない方がいい。


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