アタシの恋物語
「昔の俺みたいだって言っただろ…」



アタシは頷く。



「俺、ガキの頃、母子家庭で育ってさ、母親に捨てられたんだ。」



似てる…



「それで施設に入ってたわけ。それからデカくなるに連れて、母親に対する恨みとかさ、出てくるわけじゃん?」



アタシは春輝を見て頷く事しかできない。



「そこから荒れて、中学ん時に、誰にも愛されてない事に気付いちゃって、更に荒れたんだ。」

「それで…」

「まぁそれなりに悪い事してたんだよ。女はただヤる為の道具だったし…。俺は愛されなかったから、愛する事を知らなかった。」

「うん。」

「俺は高校に行かないで悪さばっかりしてた。その時に知り合ったのが大和って奴で、俺の2つ下だったんだよ。」



この前の人だ…


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