或る一人の悲しい男の物語

 あぁ、まただ。
 今日も見なくてはいけないのか。
 いつになったら終わりを迎えるのだろう―――このいつまでもつきまとう悪夢は。
 いつもいつも同じ場面に始まって、同じ場面で終わる。
 あの子が起こしに来てくれるのだ。本当に優しい子だ。

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