×真夏の[変態]恋伝奇×




瞬間、俺の脳裏に浮かんではいけないものが浮かんだ。


最初はそれが何なのかよくわからなかったけど、思い出した。


随分前、まだ洋子さんと出会っていない頃。

大学の友人が勧めてきた


あだると、びでおだ。


確か人妻モノで、俺はあの頃興味はなかったのだけど、一応鑑賞させて頂いた記憶がある。


その時の映像だった。



なんということだ。


いくら洋子さんが魅力的だからといって、そんな汚らわしいものを想像するなんて!

俺はなんてやつなんだ。


…と、一度は自分を責めてみたものの。


目の前の大きな瞳と、ワンピースの丸襟からのぞく鎖骨が浮かび上がってきて。


なんかもう



………ねえ?





「…洋子さん……!」









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