×真夏の[変態]恋伝奇×



俺が不思議そうな顔をしているのを見て、洋子さんは言った。


「健康と美容のためってところかしらね。最近、体力の衰え感じちゃって。食べた分くらいは燃焼しようって決めたのよ」


「へえ、すごいですね。どれくらい走るんですか」


「んー。だいぶ慣れてきたから、毎晩10kmは欠かさず走ってるわ」


「じゅ、じゅっきろ!?」


すげえ。

10kmと言えば、女性からしたら相当きついだろう。

でもなかなかの運動になる。


なるほど。

女神のこのスタイルの維持は、大変な努力のおかげで成り立っている訳だ。



「だからお若いんですねえ」


思っていたことを口にしてしまった。

洋子さんがそれを聞いて苦笑した。


「もうすっかりいい歳よ」


「いやいやいや」


洋子さんなら、まだまだ十分いけますって


「だって、来月には50になっちゃうし。」


「いやいや…」



…。

…。



…………え?







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