×真夏の[変態]恋伝奇×
「ご、ごごごごじゅうーー!?」
50って、五十歳!?
洋子さんが!?
「やだ、トオルくん。そんな大きな声で言わないでよー」
洋子さんが俺の肩を冗談っぽく叩く。
俺はあまりの衝撃に、瞬きすら忘れていた。
「ちょ、待って下さい。本当に、洋子さん五十歳なんですか!?」
「ええ、そうよ。…あ、もしかしてもっと若く見えた?」
俺は激しくうなずいた。
その様子を見て、洋子さんが満足そうに笑う。
「やだ、嬉しい。トオルくんにそんなこと言ってもらえるなんて」
「だって…肌とかめちゃくちゃきれいじゃないですか。皺だってほとんどないし」
洋子さんの肌には、まだまだハリがある。
とても五十歳を迎えるという肌ではない。
すると洋子さんが気をよくしたのか、ないしょ話をするように俺の耳元でささやいた。
「そんなの簡単よ。ちょーっぴり、ヒアルロン酸注入すればね」
…ひあるろん、さん。