×真夏の[変態]恋伝奇×
だけどまさかだった。
それはそれはまさかだった。
この妄想が一瞬で崩れることになるとは。
待ち合わせの公園につくと、既に昆野くんが待っていた。
昆野くんがあたしに気付いて手を振る。
あたしも振りかえした。
その時に気付いた
…なんだか不自然な様子だ。
「おはよう清水さん」
さっそく爽やかな笑顔を繰り出してきた。
ま、まぶすぅいー
ってそんな場合じゃない。
「…昆野くん」
「ん?」
「それ、どうしたの」
「え?」
「……山でも登るの?」