×真夏の[変態]恋伝奇×
「…っていうか、肉体美とやらを堪能したんなら早く出てってよ。あたし、これから用あるし」
あたしはベッドから腰を上げ、クローゼットを開いた。
中にはバスタオルの他に、服や小物が所狭しと並んでいる。
「えーなんだよ、冷たいな。用ってなに。お馬鹿な奈帆ちゃんはまた補修か?」
「ちょっと頭いいからって調子に乗らないでくれる。…男女六人でドライブ、ってとこかな」
「なんだそりゃ!ほぼ合コン状態じゃん。しかもドライブなんて相手いくつなんだよ。処女の奈帆ちゃん大丈夫なわけ?」
「あんたも童貞でしょーが」
何を着ていこう。
本当はあんまり乗り気じゃないんだけどな。
背中ががっつり開いたトップスを手にする。
ちょっとセクシーで、まさに今日にピッタリな服だけど、着ようとは思わなかった。
ターコイズブルーのタンクトップと、ショーパンを引っ張り出してクローゼットを閉めた。