×真夏の[変態]恋伝奇×
和也がぐるんと身体をこちらに向けた。
その勢いでバスタオルがベッドの下に落ちる。
あたしは立ち上がり、バッグとケータイを掴むと、落ちたバスタオルを掛けなおしてやった。
和也が真っ直ぐにこちらを見つめてくる
いつも思うけど、こういう時の和也って妙に幼くて、好奇心旺盛な少年の目をしてるんだ。
「…奈帆って、たまにかっけーこと言うよな。男前ってゆーか、アダルトってゆーかさ」
「そう?そりゃどーも。じゃ、あたし行くから」
和也に背中を向けて、部屋を出ようとドアノブに手をかけた。