明日天気になぁれ
「お前、貸しのこと“お菓子”って思ってねーだろうな?」
ニヤニヤしていたゆいの顔に、
5センチもない至近距離で映る彼の顔。
お、落ち着け。
ちょ、ちょちょっと冷静になれ!
……
…………
さっきのセリフ、もしかして…
…お菓子じゃなかったの?
(↑そっちかよ!)
そんなアホな心の声が聞こえたのか、
彼は口をゆがめらなが鼻で笑った。
「…ったく、お前はバカか」
「なんだと!?秋山ナルシめっ」
「変な名前で呼ぶな、猿女」
ぶーぶー文句を言っているゆいに向かって
秋山くんはフッと軽く笑う。
その顔になんとなく見とれていると、
急に後ろを向いて席へと戻りだした。
や…
見とれてなんか、な、ないからな!
(↑あえて言うときます)
秋山くんの香水らしき匂いが、
辺りに広がってゆく。
なんとなく…物足りない。