明日天気になぁれ
席に座ると、
朝と同じように
女の群れで秋山くんの姿が見えない。
確か、
秋山くんが座ったのは1分前
女たちの素早い動きに、
女である自分も呆れるほどだった。
「ねー、日向サンだよねっ。仲良くしよーぜ」
なんてうるさい隣に視線を向けていると、急に前の席から男の子の声がしてくる。
うーん…
女の子吸引体質のはずが、
気付けば性別も関係なくなってる気が。
「はあ、そうですけ…ど?」
チラッと声のした方を向くと、
「…へ?」
な、なんか
同じ顔が
ふ、ふたつも視界に入ってきましたけど?
ちょ、ちょっと
……
…おかしかないか?
もう目が衰える時期なのか?
(↑実はまだ16歳)
なんてゴシゴシ目をこすっていると、
2つの顔が同じタイミングで笑った。
「ははっ、やっぱ面白れーや。可愛い」
「なー、ゆいちゃんって呼んでもかまん?」
ちょ、ちょ、ちょ、ちょ
ちょっとま、待て!
なんか、同じよーなもんが
ばらばらに喋ってるよ?お母さん!
(↑誰に喋ってんだ?)
なんて焦ってると、
やっと2つの顔に違いを発見。
ズ、バ、リ
前髪の分け方(ありきたりでごめんよ)