明日天気になぁれ
も、も、
もももしかして……
「ふふふふた、双子っ!!?!?!?!?」
「そーだよっ」
「あれ?分かんなかった?」
何事もなかったかのように、
のほほんと返してくる2人
また同じ顔が、
同じタイミングで笑う。
計算されてたみたいに、狂いがない。
「右分けの方が海斗で~っ」
「左分けの方が優斗だから~っ」
わざと前髪を強調しながら、
自己紹介を始め出す。
そんなこと言っても、
間違いな…いでしょ。多分
なんて腕組みながら頭にインプットしてると、また2人の声が自分を呼ぶ。
視線を上げると、
…なんかさっきと違う感じが。
んなことないか(自信ないけど)
「ゆいちゃーん、どっちが海斗でしょーかっ」
にこやかに笑う2人。
ゆいは首を傾げながらも、
さっき海斗が座ってた右側を指さす。
「え…っと、み(ぎって言いたかった)」
「左だろ、バ海斗(バカと海斗の略)」
急に声が遮られる。
気付けば隣の席から、
低くかすれた声がしてた。