天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ
そうしているうちに、前列の席にも参加者が座り始めた。

仕立てのいいスーツを着用した…一般客だろうか?

その割には物々しい警護がついている。

「な、何だいあの人達っ…どこの偉い人っ?」

ヒソヒソと耳打ちするおんこ。

「知らないよ…警護がついてるなんて、相当な大物かな?」

ラビも小声で返す。

そんな中。

「よくわしのオークションに来てくれたな」

ちびっ子の鼓姫が教壇に立つ。

…が、ちびっ子過ぎて教壇に隠れてしまい、前が見えない。

クスクスと会場に起こる失笑。

「え、ええいっ、笑うな!芽々、台を持って来い!」

「はい、博士」

苦笑いしつつ芽々が足場の台を運び、鼓姫がその上に立った。

< 165 / 190 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop