天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ
いちおくまんえん。

そんな金額この世には存在しないし、文化祭で提示する額ではない。

大体そんな金を持っている者が、このオークションに参加している訳がない。

「ではスタートします」

芽々が言うと。

「一億二千万円!」

前列の席に座る身なりのいい紳士が声を上げた。

それに負けないように。

「一億二千五百万!」

「一億三千万!」

「一億五千万!」

「一億五千五百万!」

青天井に金額が跳ね上がっていく。

「「えぇぇえぇぇえぇええぇっ!」」

絶叫するのは、勿論おんことラビだった。

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