可愛い可愛いうさぎサンには嘘があるッッ?!

『・・・分かんね・・・』


全然分からない。
俺は、左手で自分の前髪を
掻き揚げた。
時間差で落ちてくる前髪が
鬱陶しい。


『・・・ゴム・・・あったっけ?』


俺はいそいそとポッケを探す。
胸ポケットを漁っていたら、
見つかった。


『・・・ッ・・・うしっ』


器用に前髪を縛った。
途中引っ張って痛かったけどな。


「・・・・んっ・・・」

『・・・・あ・・・』

「・・・・・・んぅ」

『・・・・・・・・』

「・・・え?・・・」

『・・・・・・はよ』

「お・・はよ・・・」


起きた。
俺を悩ませる原因が。

        チナツside end

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