神さん
神様は真の存在を忘れたかのように眠りについた。




真は何度も神様を起こそうとしたが、起きる気配はなかった。




神様の広大な部屋をぐるぐると探索していると真の自転車が置いてあった。




自転車のカゴの中を覗き込むと小さい紙切れが一枚。





親愛なるまことへ




お前が事故にあったのは不運としか言いようがない。


天の国としてもお前が今日死ぬ予定は入っていない。


しかし、死んでしまったお前を私一人の判断で生き返らせることはできない。



なぜかと言えば私が平の神様だからです。



お前が死んだことは
「単なるの事故」です。



他の神様にメールして探り入れてみたけど、みんな気付いてないみたいです。



ので……
私が寝てる間に真は逃げな。私も真が逃げたことを



「単なる事故」として始末書を書くつもりです。
もし罪をとがめられても、どうせ平神様で給料安いし、減俸なんて痛くも痒くもありません。



自転車に跨がって目をつむり、ベルを3回ならせば逃げれます。



追伸


生き返ってもしばらくはおばけと一緒で普通の人には見えないよ。
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