神さん
嘘から出た真
真（まこと）は男子高校に通うどこにでもいる18歳。



中高一貫の学校に通っていたから女友達と呼べる人はほとんどいなかった。




高校の友人たちが他校の女子高生と合コンにいくのをただ眺めるだけの毎日。




決して合コンに呼んでもらえないわけではなかったが、何故だかそういう不自然な出会い方が嫌だった。





そんな彼でも恋をした。




その子は違う学校で、もちろん名前も何もが分からなかった。




真は登校する時に見かけるだけで満足だった。




しかし、親の仕事の都合で高校卒業を待たずに転校することになった。




真はせめて転校する前に片思いの女の子と話したかった。




どうしてもいつもつまらなそうにしている彼女の笑顔が見てみたかった。




ただ、それだけのこと。
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表紙・目次

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