えみだま
打球と手首
放課後まであと2分とみた。
先生の話を聞かずに、時計を見ている。
5人が部活入ってから、もう1ヶ月半かな。いや、まだ半ではないのかな。
5人とは関係ないけど、先週の要はカッコ良かった。
相変わらずのジャックナイフだね。
あの細い腕からのバックハンドとは思えない威力だよ。
マークの偶然っぽいストロークに対応したことも、打ったコースも、その後の言葉も。
少し休みなよ。
あの後マーク、ひかるに起こられてたなぁ。
それも可哀想だったけど、取り残された智士も可哀想だったよ。
うん。
あ。
チャイムが鳴ったら部活~。
「ひかる、行こっ」
「ごめん、先生に呼ばれてて、遅れる」
申し訳なさそうな顔された。
「またなのか~。襲われないようにね」
「何の話よ」
今度は呆れ顔。
「先生と生徒の禁断の…」
「じゃあ、行くから。変なこと考えてニヤけないでよね」
ツンツンしてるなぁ。いつデレるやら。
「行ってらっしゃいと行ってきま~す」
「はいはい」
部室前到着。
「今日は晴れだね~。いや曇り。ん~やっぱり雨」
「降ってねぇよっ」
部室を出た泰稔。ツッコミは今日も冴えてる。
「あ~めあ~めふ~れふ~れ」
「降らすなよっ」
次に部室を出た紅祐は、ご機嫌なご様子で。
まだ部室にいるマークは、ツッコミにキレが出て来始めたかもしれない。
「あれ?」
部室を見渡すと、一志と智士がいない。
要は既に準備万端。
「2人はどうかしたの?」
「呼び出し」
「そりゃぁ仕方ないね」
本気だったらマズいけど。
「いやいや、掃除だから」
やっぱり。紅祐がちゃんとツッコむの待ってたよ。
「とりあえず、先に行こうか」
泰稔、マーク、要、紅祐の4人と一緒に、コートに向かった。
今日も楽しい部活が始まる。
かと思ったところで、要が声を掛けてきた。
「先生いない?」
いつも低い声なのに、さらに低い声。
「今日?いないよ」
「代わってもらえない?」
要は最近どうも手首の調子が悪いみたいで。
「まだ痛むの?」
「少し」
先生の話を聞かずに、時計を見ている。
5人が部活入ってから、もう1ヶ月半かな。いや、まだ半ではないのかな。
5人とは関係ないけど、先週の要はカッコ良かった。
相変わらずのジャックナイフだね。
あの細い腕からのバックハンドとは思えない威力だよ。
マークの偶然っぽいストロークに対応したことも、打ったコースも、その後の言葉も。
少し休みなよ。
あの後マーク、ひかるに起こられてたなぁ。
それも可哀想だったけど、取り残された智士も可哀想だったよ。
うん。
あ。
チャイムが鳴ったら部活~。
「ひかる、行こっ」
「ごめん、先生に呼ばれてて、遅れる」
申し訳なさそうな顔された。
「またなのか~。襲われないようにね」
「何の話よ」
今度は呆れ顔。
「先生と生徒の禁断の…」
「じゃあ、行くから。変なこと考えてニヤけないでよね」
ツンツンしてるなぁ。いつデレるやら。
「行ってらっしゃいと行ってきま~す」
「はいはい」
部室前到着。
「今日は晴れだね~。いや曇り。ん~やっぱり雨」
「降ってねぇよっ」
部室を出た泰稔。ツッコミは今日も冴えてる。
「あ~めあ~めふ~れふ~れ」
「降らすなよっ」
次に部室を出た紅祐は、ご機嫌なご様子で。
まだ部室にいるマークは、ツッコミにキレが出て来始めたかもしれない。
「あれ?」
部室を見渡すと、一志と智士がいない。
要は既に準備万端。
「2人はどうかしたの?」
「呼び出し」
「そりゃぁ仕方ないね」
本気だったらマズいけど。
「いやいや、掃除だから」
やっぱり。紅祐がちゃんとツッコむの待ってたよ。
「とりあえず、先に行こうか」
泰稔、マーク、要、紅祐の4人と一緒に、コートに向かった。
今日も楽しい部活が始まる。
かと思ったところで、要が声を掛けてきた。
「先生いない?」
いつも低い声なのに、さらに低い声。
「今日?いないよ」
「代わってもらえない?」
要は最近どうも手首の調子が悪いみたいで。
「まだ痛むの?」
「少し」