Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
『特別寮』
2.『特別寮』
「さぁ、ここが君がこれから過ごす寮だ。…それじゃ、僕は仕事があるからあとは神崎くんに頼んだよ。」
寮の前まで案内すると、校長先生はひらりと手を振って行ってしまった。
「ここがSecret Garden。まぁ、通称S寮って呼ばれてるわ。基本的に変わった奴しか入ってないんだけど…。陽依ちゃんの場合は特例ね。」
千尋先生は簡単に寮の説明をすると、私の荷物を半分持ってくれた。
「あ、すいません。あの…千尋先生、一つ尋ねたいことがあるんですけど。」
私は寮から視線を千尋先生に戻して、尋ねた。
「さっきから校長先生や千尋先生が、ここの寮生は『変わった人』とか『難解』とか言ってますけど…。」
私が聞くと、千尋先生は苦笑いして言った。
「後でまとめて紹介するわ。」
改めて寮をみると…
そこは、とても立派な洋館のようだった。
入り口にはバラで出来たアーチがある。
見た目はレンガ造りで、玄関を中心に左右対称に建てられている。
「綺麗…!」
一目見ただけで、私はとても気に入ってしまった。
「陽依ちゃん?行くわよ?」
千尋先生に呼ばれて、私ははやる気持ちを胸に寮の門をくぐった。