Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
ドンッ
飛び出したはずみで、誰かとぶつかってしまう。
「…陽依?」
そんな私の腕をとっさに掴んだのは、棗さんだった。
「…やっ、」
ぼろぼろと零れる涙は意思とは関係なく落ちていく。
…こんな顔、誰にも見られたくない。
私は必死に棗さんから顔をそむけて、腕を振り払った。
「…何があった?」
諫めるような棗さんの言葉に、私はふるふると首を横にふる。
「…っは、はぁ…。」
息が苦しい。
だんだん呼吸が浅くなっていく。
「あれ〜?ひよりんと棗、なんやってんの?」
タイミング悪く、竜君まで廊下に出てきてしまった。