Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「生前、釉梨ちゃんはあの場所が大好きだったんだ…。それで、お墓とは別に釉梨ちゃんの死を悼む石碑があの庭に立てられてるんだ。」
樹さんが長く息を吐き出す。
「そして釉梨ちゃんは…」
「…釉梨は、俺の恋人だった。」
樹さんの言葉の後に続いた声に、頭が鈍器で殴られたような衝撃が走った。
「え…?」
「夕都…」
「…いい。ちゃんと、俺が話すから…。」
樹さんの声に、夕都が静かに、だけどはっきりと告げた。
「釉梨は、俺の恋人だったんだ。…恋人でいられたのは、半年もなかったけど。」
「…そんで、釉梨にそっくりのお前…陽依が、この寮にやってきた。」
遥季が、真剣な声で私にその事実を伝えた。
…まるで、トドメを刺されたような、そんな気分だった…──。