Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「陽依の、そーいうところ、すごくいいと思う。」
私の髪をわちゃわちゃとなでまわした手で、遥季は私の頭をぽんぽんとした。
「…遥季…。」
「俺…、鈍感だからさ、陽依が今何に悩んでるか分かんねーけど。…けど、ちょっとでも陽依が気分転換できたらなーって、思って…。」
オレンジ色に照らされた遥季の顔が、優しく微笑む。
「…っ」
かろうじて堪えていた涙がぼろぼろと零れる。
この涙が何の涙なのか…
私自身にも、分からなかった。
そんな私を見ながら、遥季は少しだけ困った笑顔を見せたけれど、スカイブルーのハンカチを私に渡して、他に何をするでもなくただそばにいてくれた。