Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「最近俺、心配だよ。」
たっくんが歩きながらそう言うから、私は首をかしげる。
「なにが?」
「ひよりんってば、昨日は遥季とデートとかしてきちゃうしさ。一番はじめにひよりんと仲良くなったのは俺なのに。」
顔をしかめながら真剣な顔でそう言うたっくんに、私は思わず笑ってしまった。
「ふふっ、そうだったね。…一番はじめに言葉を交わしたのは、たっくんだった。」
千尋先生に案内されて来たS寮で一番はじめにたっくんを見て、綺麗な人だなぁ、なんて見とれてたっけ。
…そんなに遠い日の話じゃないのに、すごく懐かしく感じる。
…まだ、半年もたってないのに。
「いろいろ、あったなぁ。」
そう呟きながら、私は棗さんからの告白を思い出してしまって、ズクンと胸が痛くなるのを感じた。