Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
…やっぱり、樹さんは大人だ。
きっと…
お店と、お店を支えてくれるスタッフさんと、お客さんを…
誰よりも大切にしてるんだ。
…だから、愛されるお店になってくんだ。
店員さんたちの中心で笑う樹さんを、とても眩しく感じた。
「陽依ちゃん、おいで。」
ちょいちょいと手招きをされて、私はおずおずと樹さんに近寄った。
「樹さん、女子高生っすか!うらやましいっす!」
さっきの人が私を見ながら目をキラキラさせて樹さんを見る。
「そんなんじゃないよ、陽依ちゃんは。あ、もうあがっていいよ?片付けやっとくし。ってか帰って。オーナー命令。はい、解散!」
にっこりと笑って言う樹さんにたじたじながらも、店員さんたちは樹さんに声をかけて帰っていった。
「あの、樹さん、よかったんですか?」
申し訳なくてそう尋ねると、樹さんは悪戯っぽく笑った。
「どうせ今日はランチタイムだけだったし。大丈夫だよ。あ、そこでも座って待ってて。」
私に軽くそう言うと、樹さんはさっそく調理に取り掛かりはじめた。