Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「ふー…お腹いっぱい!」
樹さんの作ってくれた料理をペロリと平らげ、私はお腹をさする。
「…それはよかった。じや、こっからが本題。あ、その前に…。」
一瞬だけ真剣な顔を見せた後、樹さんはまた厨房に戻って、かえってきたその手には、淡いピンク色の液体がグラスに入っていた。
「語り合うのにはやっぱりシャンパンだよね。」
そう言いながら、樹さんは私の前にソレを置いた。
「…え、シャンパン、って…、」
私、未成年なんだけど…
なんて思いながら、困ったように樹さんを見ると、樹さんはくすっと笑った。
「ベリーと林檎のシャンパーニュ風。ノンアルコールだから安心してね?」
「…きれい。」
淡いピンク色の液体の中で、パチパチと遠慮がちに弾ける小さな空泡。
微かに香るベリーと林檎の甘酸っぱい香り。
一口飲むと、甘酸っぱいけれどどこかほろ苦い、そんな味がした。
それはまるで…
「…で、陽依ちゃんは、今、棗と上手くいってないんでしょ?」
いきなりの言葉にむせそうになったけれど、樹さんの真剣な眼差しに、私はあったことを素直に話すことにした。