Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
リビングに戻ると、竜君がオレンジジュースを飲んでいるところだった。
「ひよりん!おはよう、早起きさんやなぁ。」
私を見ると、竜君はニカッと笑いながらそう言った。
「おはよ。竜君、今日は早いんだね?」
私が尋ねると、竜君は暑いから目ぇ覚めてしもたねん、と笑った。
この寮では、樹さんが一番の早起きさん。
2番目が私かたっくん、その次に遥季。
遥季は低血圧で朝はめちゃくちゃテンションが低いくせに、ちゃんと起きてくる。
その次は棗さんか夕都。
棗さんも朝は不機嫌で、夕都のボーッとしながらパンをかじる姿はなんとなく猫ちゃんに似ている。
そして一番遅いのが竜君。
だから、今日はとっても珍しい日だ。
「あ、竜君。図書館て、6時まで開いてたよね?」
私が尋ねると、竜君が不思議そうに頷いた。
「うん、図書館になんか用事?」
「ちょっと調べたいことがあるから寄ろうかなぁ、って。」
「そっかー。ええ本見つかるとええなぁ!」
そう言って笑いながら、竜君はオレンジジュースを飲み干した。