Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
それからしばらく、二人で雑談をしていた。
「…お取り込み中に悪いんだけどさ。」
するといきなり、頭上から声が降ってきた。
竜くんと二人肩をびくつかせながら上を見上げると、そこには棗さんがいた。
「…棗さん?」
「なんや棗、空気読めや。」
竜くんが唇を尖らせながら棗さんに抗議する。
それに応えるように、棗さんは鼻で笑った。
「昼から、陽依借りてくから。」
「え?」
私と竜くんが首をかしげると、棗さんはもう一度鼻で笑った。
「そのまんまの意味。昼ごはん食べたら出かける用意しといて。…じゃ。」
言いたいことだけ言って、棗さんはすぐに去ってしまった。
「…何なんだろう?」
私がつぶやくと、竜くんがクスクスと笑う。
「棗も素直やないなぁ。」
その意味が分からなかった私は、ますます首をかしげた。