Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「陽依、」
次は棗さんの声がして、肩をぐいっと掴まれた。
「…っ」
半ば強引に振り向かされた次の瞬間、両頬に温もりが落とされた。
「ごめんな、陽依。てことで、お詫びのキス♪俺からなんて滅多にないぞ、喜べ!」
遥季が満面の笑みで私に告げる。
「…てこと。さて、早く帰ろ。」
棗さんも意地悪く笑うと、素知らぬ顔で前を向いた。
「…二人ともーっ!」
私の絶叫は、オレンジ色に染まるビルの間を抜けていった…──。