Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
クラスの出し物を決め終えたあと、委員長がわざとらしく咳払いを一つする。
「…ところで、今年、『Pansee time』に参加する人は…」
委員長の言葉に、クラス中が色めきたつ。
…そりゃあ、告白するかされるかの重大な一大イベントだもんね。
私が妙に納得しながら一人頷いていたとき、はい、と、凛とした声が上がった。
「俺、出ます。委員長、登録よろしくね。」
「え…」
…委員長だけじゃない、クラス全員の動きが、その人の言葉に一瞬にして停止する。
「…たっくん、」
「えぇーっ!香坂くん、告白しちゃうのー!?」
次の瞬間、クラス中の女の子たちが悲鳴を上げる。
それはもう…
鼓膜が破れちゃうんじゃないかと思うくらいに凄かった…。
…たっくん、誰かに告白するの?
たっくんとそういう話、したことなかったなぁ…。
そんなことを思いながらたっくんを見ていると、ふいに目が合う。
…たっくんは何にも言わないまま、ただいつもより大人っぽい、静かな微笑みを浮かべて、私を見ただけだった…──。