Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
…遥季に続いて、たっくんまで。
一体何がどうなってるんだろ…。
…遥季、前に…
釉梨さんの手紙を見つけた日のことを思い出す。
夕日のあたる東屋の中、抱き締められたあの日。
遥季の告白する相手って…。
「えぇっ、遥季まで!?」
「…らしいよ?王子達に告白されるような子、いる?」
「想像できなーい!…てか、したくなーい!!」
廊下から聞こえてきた声に、はっと我に返る。
…なに、考えてんだろ。
夕焼け色に染まる教室の中、一人ため息をつく。
…夕都の気持ちも、分からない。
クールな夕都の気持ちなんて、これっぽっちも分かるはずなくて。
あの抱擁は…
あのキスは、何だったの…?
…ぶつかる勇気もない私に、聞けるはずもない。
もう一つため息をついて、私は一人の教室を出た。