Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜




…え?
棗さんの言葉を必死に読み取る。
棗さんが、『Pansee time』に出る…。



「…棗が、ねぇ。」

樹さんが、目を細めて棗さんを眺める。



待って待って。
棗さん、もう…別に好きな人が出来たの?
いや、いいんだよ?
っていうかむしろ喜ばしいことなんだけど…。

頭がぐるぐるする。
とりあえず、『頑張れ』って言うべきなんだよね?




「…棗さん、頑張って下さいね!あ、遥季もたっくんも!!」


私がそう言った瞬間、リビングの空気が凍り付く。

…みんな、どうして鳩が豆鉄砲食らったような顔してるの?





「ぶっ…ふ、あはははは!!」

「…まったく、陽依ちゃんは謙虚というかなんというか。」


竜くんが吹き出して、樹さんはそう言って耐えられない、といったように笑う。
応援された三人は、呆れたように私を見た。




「え、え…?」

理解不能な私は、ただただ困惑して、S寮のみんなを見回した。







< 271 / 329 >

この作品をシェア

pagetop