Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…俺は、」
おもむろに、遥季が口を開く。
「俺は、お前を一生のダチだと思ってる。…だから、ここは譲らねぇかんな。」
それを聞いた夕都が、微かに目を見開く。
「…チャンスだって、思ってるから。『追いかけてやれ』なんて、甘いこと言わないから。…これは、俺のチャンスだ。」
棗が夕都に言い放つ。
…棗、他人に本音をぶつけることなんてめったになかったのに。
他人と関わることを、極力避けていた棗。
…遥季も棗も、陽依ちゃんが来て随分変わった。
陽依ちゃんが出ていったリビングの扉を見やりながら、僕はぼんやりとそんなことを考えた。