Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…あーぁ、こんなの二人に勝てる気がしなーい。」
重い空気を晴らすように、拓海がのんびりした声で言う。
「え?」
僕が聞き返すと、拓海は少し楽しそうに笑う。
「だって、あの二人、超真剣なんだよ?それに、ビジュアル的にも、あの二人相手だとキツいと思うし…。」
「…おい拓海、聞こえてんだよ。まぁ負ける気はしねぇけど。」
拓海の言葉に、遥季がふてくされたように反応する。
「…疲れた、寝る。」
「棗…」
だるそうに言うと、棗はリビングから出ていった。
まったく棗は…。
だけど、棗の表情は案外晴れ晴れとしたものだった。