Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「……。」
マイクを受け取った棗さんは、気まずそうに顔をそらした後…
マイクを下に置いた。
「…陽依。」
静かな棗さんの声が、耳に響いてくる。
返事の代わりに頷くと、棗さんの視線が私だけに注がれる。
「…俺、陽依が…初恋。陽依を好きになれて、よかった。」
…我慢していた雫が、瞳から零れた。
みんなの想いが、痛いくらいに伝わってきて…
だからこそ、どうしようもなく、胸が痛くなる。
…だけど。
みんな、ちゃんと私と向き合ってくれた。
だから今度は、私がみんなと向き合う番だ…──。