Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…いやぁ、親心でね?いろいろ心配したんだよ?」
樹さんがそう言って、悪びれる風もなくにこりと笑う。
…う、確かに。
夕都はともかく、私は樹さんにいっぱい迷惑かけちゃったし…。
「…いいトコばっか持っていきやがって。」
そう言いながら、遥季は立ち上がって夕都に近づくと、夕都の肩を小突いた。
「…ごめ」
「謝るなよ、俺は本気でぶつかっただけだ。…それともお前は、同情で陽依と付き合うわけ?」
夕都の言葉を遮って、遥季は真剣な表情で夕都を見る。
夕都がゆっくりと首をふる。
「…だろ?陽依も、自分の意志でお前を選んだんだ。だから、悪いことなんて一つもない。」
…そう言うと、遥季は白い歯を見せて笑った。
「ひよりん、困らせちゃってごめんね?でも…欲求不満になったら、いつでも応えるよ?」
たっくんが、さりげなく腰に手を回しながらさらっと恐ろしいことを言う。
「〜〜〜っ!たっくんっ!」
腰に回された手をギュッとひねって、私はたっくんを睨む。
「…ふふ。…あ、ひよりんの王子様が怒ってるー。嫉妬深い王子はモテないよ〜?」
たっくんがからかい半分で言う。
夕都がすかさず私とたっくんの間に入って、たっくんの手を払った。