Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
少し未来の物語
5.少し未来の物語
「あ、見て、遥季くんがうつってるよ!」
華が嬉しそうに電気屋さんのテレビを指す。
「…ほんと。最近全然帰ってこないしね、忙しいんだなぁ。」
私が言うと、友香がびっくりしたように目を開く。
「なに、あんた達まだ寮で暮らしてんの?」
「だって、まだ大学生だし…。うちの両親、帰ってこないし。」
─あれから数年。
私達は、少しだけ大人になった。
…だけど両親はアメリカがよっぽど気に入ったらしく、たまに帰ってくるだけで、日本へ戻る気配は一向にない。
「…そんなの、玖瀬くんとイチャイチャできないじゃーん?」
「…っけほ、華…っ!」
華の言葉に、私は飲んでいたキャラメルフラペチーノを吹き出しそうになる。
「でもさぁ、いいよね、あんなイケメンに囲まれてさ〜。みんな今じゃすっかり有名人だし。」
「…あんた、彼氏いるじゃん。」
華を見て、友香が呆れたように言う。
私達は、今でもずっと、仲良くしている。