Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜




「おかえり、ひよりん!」

リビングに入ると、たっくんがテレビを見ていた。



「ただいま。」

…なんだかこういうの、すごくむずがゆくなる。



「あ、それ、夕都の新刊?やっと出来たんだね〜。」

たっくんが私が手にしている『今宵、桜の樹の下で』を指さしてそう言った。




「…え?夕都のって…。」

「その作者、夕都だよ?つまり『星川流』って、夕都の作家名。」


「…えぇ!?」

驚きのあまり、反応が遅れてしまった。
樹さんに棗さん、びっくりするような大物が出てきたからもう何が出てきても驚かないと思ったけど…。

なんて豊富な人材なんだろう…。




「夕都がひよりんにあげたの?」

「うん。さっき偶然夕都君と会って、くれたの。」

「…へぇ。」


たっくんはそれっきり黙ってしまった。





…それにしても。
あと、素性が知れないのは…たっくんに遥季さん、竜君。
一体みんな、何者なんだろう…。









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