Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「ひより…。」
教室の入り口でたっくんの声が聞こえたかと思うのと、遥季さんの手が近づいてくるのと、ほぼ同時だった。
覚悟を決めた私は、ぎゅっと目を瞑った。
瞬間、わしゃわしゃと頭を撫でられた。
「…え?」
なにが起きているのか理解できなくて、私は何度か瞬きする。
「…お前、面白いヤツだな。」
まるで新しいオモチャを手に入れた子供みたいに、遥季さんは笑っている。
「…あの、」
「俺にそこまで楯突いた女は…初めてだ。」
相変わらず私の頭を撫でる遥季さんの手を、駆け付けてくれたたっくんが掴む。
「どういう風の吹き回しか知んないけど、俺のひよりんいじめないでよね。」
「別にコイツ、拓海のもんじゃねぇだろ?」
「そーゆう問題じゃないの!」
…次は頭の上で口論が始まった。