Secret Garden!!〜オトコだらけの秘密の花園〜
「…もう、私は本気で心配したんだから。」
照れ隠しに膨れっ面をしながら言うと、たっくんは困ったように笑った。
「ごめんごめん。…でも、心配してくれてたこと、嬉しかったんだよ?」
まるで天使みたいな笑顔を向けられると、私は何も言えなくなる。
「…で、たっくんは何に悩んでるの?」
変な空気に耐えられなくなって、私は脱線しかけた話をもとに戻した。
「…あー…うん。あのさ、俺の親父がKSコーポレーションの社長だっていったでしょ?」
「うん。」
「で、今度はブライダルドレスに事業展開するんだけど…。親父に他のデザイナーでいくって言われてさ。」
…たっくんは、そのお仕事を任せてもらえないってこと?
「…まぁ、SweetBerryのを任せてもらってるから文句も言えないんだけど。でも、なんか親父に認めてもらえてないのかなって思ったら、へこんじゃってさ。」
たっくんは話し終わると、困ったように笑った。
「たっくん…。」
たっくんの笑顔が、逆に私を悲しくさせる。
…でも。
私には、社長さんをどうこうできる力なんてもちろんないし…。