DOORS


そうだ、この声はシルクハットの男の声だ。


「本当にこのネックレスが…?」


『言ったでしょう?貴方を導いてくれると。
扉はそれぞれの相手へと通じてます。どんな未来が待っているのかご覧になって下さい。
そして貴方の望む未来を選べばいいのです。』


「…それって未来を知った上で選べるってこと?」


『そうです。
選択されなかったはずの未来を覗いてみて下さい。』



それから男の声は聞こえなくなった。


私は目の前の3つの扉を見つめる。
最初は気付かなかなかったが、それぞれ名前が書いてある。


左から
【フジイ ユウト】
【ササキ コウヘイ】
【オノ ケイタ】


私はこの3人を知っている。



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