DOORS

今思えば何故あんな路地裏に行ったのかは分からない｡

気付いたらお店の前に居た｡


看板も出ていなかったけれど､温かなｵﾚﾝｼﾞ色の照明に誘われるように店内へと足を進めた｡



店内はｱﾝﾃｨｰｸな雰囲気の漂う内装で､雑貨はもちろんｱｸｾｻﾘｰが数多く並べてあった｡


｢あっ可愛い…｣


沢山あるｱｸｾｻﾘｰの中から目を奪われたのは鍵のﾓﾁｰﾌが付いたﾈｯｸﾚｽ｡


華奢なﾁｪｰﾝに小振りな鍵が付いている｡
鍵には天然石だろうか石が埋め込まれている｡


一つはﾌﾞﾙｰの石でもう一つはｸﾞﾚｰっぽい石だけれど光りの当たり具合でﾌﾞﾙｰだったりｸﾞﾘｰﾝだったりと色合いが変化する不思議な石だった｡