特別な君へ

君からの初めての電話は、真夜中だった。

うとうとするあたしの耳元に届いたのは、ハスキー掛かった幼い君の声。


「わかる?」

ディスプレイに表示されてるから、勿論。


「今から遊ぼうよ。」

今思えば身勝手すぎる誘い。

だけど、何故かあたしはふたつ返事でその誘いに乗り、寝呆けた顔にメイクを乗せた。


そして、待ち合わせ場所に車を走らせたんだ。

寂れたゲームセンター。

時刻は夜中1時。

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