ONLOOKER Ⅲ



「なんでこんなキャラになったかって話でしょー?」
「いいんですか? 素、出てるけど」
「えー、何か問題?」

どこか間延びした声の出し方と、会話をするときに明後日の方向を向いて足をふらふらと揺らしながら話すところだけは、いつも見る彼女と変わらない。
けれど2人だけでぼそぼそと言葉を交わす生徒会室の空気は、直姫のいつにも増して愛想のない態度のせいもあるが、考えられないほど淡白なものだった。


< 162 / 208 >

この作品をシェア

pagetop