ONLOOKER Ⅲ
休み時間、あまりにも大丈夫かな、平気かなと繰り返す真琴に負けて、2人で東校舎へと向かった。
真琴は1人でいてもそこらじゅうの視線を集めて歩くし、“生徒会の1年生”が揃って東校舎へ来る機会というのはほぼ皆無なためか、必然的にかなり人目を引く。
さらに、2人が訪ねて来たのはあの、色々と有名すぎる3人だ。
生徒会役員が揃って人前に出ることは行事以外でほとんどないのも相まって、5人の周りには人垣と呼んで憚りないほどの観客が遠巻きに集まっていた。