離れていても
ガラガラッ
「失礼します……」
浩輔は職員室に来ていた
「先生、何ですか?」
「浩輔くんにね、優子さんから手紙を預かってるの
」
先生はそう言って、机の引き出しから手紙を出した
便せんの柄は、優子にあわないような薄いピンク色だった
「……優子から、、、、?」
先生はただ頷いた
浩輔は手紙を開いて読み始める
『……浩輔、ごめんな。何か言い辛くて………今だから言えるけど、あの時の告白、凄く嬉しかったんだ。うちも、好きだったから………でも、会えなくなるから、きっと傷つけるから………いつか、また会えるその時まで、、 優子 』
手紙を読み終えた浩輔は、微かに震えていた
「……馬鹿だ………馬鹿だよ、あいつ、、、、、」
「……先生、ありがとうございました、」
そう言って、浩輔は職員室を出た
教室に着いた浩輔は、手紙を大事そうにカバンの中に入れて、まだ朝の会が終わってすぐに帰っていく